WEB小説美術館・まほろば

WEB小説の紹介用。全てファンアートを贈った作品のみの展示になります。

WEB小説紹介№060「首元に、愛」「ある文化保存官の手記と、森の祭」「それでも魔女は毒を飲む」南雲 皋さん

首元に、愛

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あらすじ引用

四年に一度の二月二十九日。
私の本当の誕生日。

父は私にハートのモチーフをくれた。
そんな父が帰らぬ人となったのは、突然のことだった。

今年、私は十六になる。

kakuyomu.jp

 

 

タグ/KAC20201 カクヨム誕生祭2020   誕生日 カクヨムオンリー

総文字数/1,734文字

 

2000文字以下の物語です。(*’∀’人)

父と娘の絆:☆☆☆☆

ほっこり&ほろり:☆☆☆☆

ハートの意味:☆☆☆☆

 

ジャンルは現代ドラマ!

短いけれど、その分ギュッと凝縮された物語。

ファンアートはネタばれにならないように、ある部分を意図的に見せてません(*´ω`*)

ほんわかな色合いに仕上げております(゚∀三゚三∀゚) !

 

四年に一度だけ、

父は私にハートをくれた

 

本文引用

 父が死んだと聞かされたのは、十六歳の誕生日を一週間後に控えた、二月のことだった。

 

 突然の、事故だった。

 

 心の準備もなにも出来ていなかった私と母は茫然としたまま葬式を済ませ、もうこの家に父は居ないのだと実感して涙を流したのはずっと後のことだった。



◆ ◇ ◆



 私は、二月二十九日に産まれた。

 四年に一度しか誕生日が来ないのかというとそうではなく、書類上、私の誕生日は二月二十八日ということになっている。

 

 毎年やってくる二月二十八日とは別に、父は四年に一度、私の本当の誕生日にもプレゼントをくれた。

 

 それは小さなハートのモチーフだった。

 

 最初に貰ったのは四歳の頃だったから、その時の記憶は朧げにしか残っていない。

 

 四歳児が片手で持てるくらいの箱に収められたそのハートは、間違って飲み込むといけないからという理由で母の化粧台の引き出しにしまわれた。

 

 八歳の誕生日、新しい箱と共に、その時の箱も手渡されたのだった。

 

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ある文化保存官の手記と、森の祭

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あらすじ引用

その祭を、この目で見なくては。

とある文化保存官の手記と、祭の話。

※この話には生きた人間しか出てきません※

タグ/ サスペンスホラー 幽霊でません 怪物もでません 儀式

総文字数/2,685文字

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なるほどだからそのタイトルなのね:☆☆☆☆

怖くないサスペンスホラー(いい意味で):☆☆☆☆

そうきたか:☆☆☆☆ 

 

そうホラーですが、怖くない☆^(o≧∀≦)oニパッ

私も読める✨大事!

タイトルにやられたと思うのは読み終わったとき(*’∀’人)!

ある意味愛のあるお話でもあるかなーと思いました。

ファンアートは棺を入れるか悩みなしたが、遺跡をほんわか残して、手記のテーマにしました。

 

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四年に一度の祭のために、

彼らは石棺を作るのだ

 

本文引用

20XX/03/16

 

 ようやく辿り着いた。

 本当にあった。

 まだ誰も文献に残していない祭。

 四年に一度だけ執り行われるその祭りはこの森に於ける最高の祭と称されているらしい。

 命を繋ぐ、大事な祭だと。

 その祭を行う村を、やっと見つけた。

 彼らは私に警戒心を抱いている。

 当然だ。

 だが祭までは一年近くある。

 焦らずに行こう。

 幸いにも森には食料も豊富だ。

 野生の獣にさえ気を付ければ、私でも死ぬことはないだろう。

 

 ---



「くそっ、村に入れてくれればいいのに」



 俺は村の傍に簡易テントを立て、焚火の準備をしていた。

 もうすぐ陽が暮れる。

 体感温度もどんどんと下がり、今では吐く息も真っ白だった。

 

 かじかむ手を擦りながら、ナイフで枝を削り、木と木を擦り合わせて種火を作った。

 何とか火を起こし、チラと村の方に目を向ける。

 数人の村人たちが俺を見つめ、何かを話しているようだった。

 

 俺が男だから警戒しているのか?

 

 俺は心配ないとでも言うように、彼らに向かって手を振った。

 

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それでも魔女は毒を飲む

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あらすじ引用

きつねのなにか様の自主企画『GW特別開催、同一タイトルで一本書いてみよう大会!!タイトル名は「それでも魔女は毒を飲む」』に参加させていただきました。

タグ/それでも魔女は毒を飲む 魔女の力の目覚め方 魔女 カクヨムオンリー

総文字数/1,313文字

ジャンル/現代ファンタジー

 

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魔女という力の目覚めによって、向けられる視線。

渡された薬。

 

闇深い雰囲気嫌いじゃない:☆☆☆☆

それはある種の復讐:☆☆☆☆

 

考えさせられるお話でした(*’∀’人)

魔女の覚醒によって、目覚めたある種の感情。

 

人間のなんと愚かなことか

 

本文引用

魔女の力の失くし方

 祖母は、魔女だった。



 母も、魔女だった。



 そして私も、魔女に、なった。







 いじめられて、何もかもに絶望して、学校の屋上から飛び降りて魔女の力に目覚めた私が最初に抱いた疑問。



 どうして祖母は、母は、



 その疑問はすぐに解決した。

 どこから嗅ぎ付けて来たのだか、早々に家にやってきた役所の職員に連れられて魔女登録を済ませた私に、一袋の錠剤が手渡されたのだ。



「01937様、こちらを毎月一日にお飲みください。無くなるタイミングで新しい錠剤が家に送付されますので、万が一届かなかった場合はご連絡ください」

 

「飲まなければ、どうなりますか」

 

「魔女管理法第39条第3項に基づき、処刑されます」

 

「分かりました」

 

「本日お帰りになりましたら、まず一錠お飲みください。01937様の肉体の情報は先ほど装着していただいた腕輪により常時観測され、そのデータは厚生労働省魔女統括局に送られます。01937様に異常が見られた際にはすぐに職員が参りますので、ご承知おきください」



 私は椅子から立ち上がり、渡された資料たちをトートバックに突っ込んで役所を出た。

 私の左腕に装着された無骨な金属の腕輪は、役所を訪れていた人間たちの興味を引くのに十分すぎるほどだった。

 

 私に向けられる視線。視線。視線。

 

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