WEB小説美術館・まほろば

WEB小説の紹介用。全てファンアートを贈った作品のみの展示になります。

WEB小説紹介№061「月とタバコとピアノと」「彼女に言葉を。僕に言語を」紫乃さん

月とタバコとピアノと

 

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きっかけは些細なことでいい。

あらすじ引用

夢を追うことに疲れた人の話。

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煙草と共に吐き出す想い:☆☆☆☆

夢を追いかけている人へ:☆☆☆☆

聞こえてくる音色は:☆☆☆☆

メッセージ性のあるお話:☆☆☆☆☆

ジャンル は文芸/純文学

文字数は1600文字未満

 

煙草を吸ったことが無いですが、作品にあった描写で気に入っております(*’∀’人)

短くまとめられた「夢」対しての想い。

 

吐き出す想いと煙草の煙、そしてピアノを合わせた作品にしてみました。

色合いは完全な黒ではなく、セピア色に。

タイトルの黄色は月を連想してみました。もちろん英文は本文引用(翻訳しました)です。☆^(o≧∀≦)oニパッ

 

 

本文引用

月に魅せられて

 

 嫌な夢を見た気がして目が覚めた。

 時刻は夜の1時。 いつの間にか眠ってしまったらしい。

 べっとりと前髪が額にへばりついているのをかきあげて、ソファから冷蔵庫のあるキッチンへと歩き出す。

 フローリングの床がペたり、ペたり、と音を立てる。
 寝起きが良くなかったせいか、その小さな音にさえ苛立ちを覚える。

 冷蔵庫の中から水のペットボトルを取り出して、蓋を開け、半分ほど一気に飲み干す。

 頭が少しクリアになった気がした。

 開け放したままのカーテンを閉めようとまたフローリングの床を歩く。
 またペたり、ペたり、と音がする。
 今度は苛立ちを感じなかった。違うものに目を奪われていたから。

 月。
 満月なのだろうか、大きくて、明るい。

 月の光に誘われるように外に出る。
 夜の空気は少し澄んでいる気がして、深く息を吸う。

 そしてポケットにいれたままだったタバコを取り出して火をつける。ゆっくりと息を吸い込んで、吐く。
 泣きたくなるような切ない色をした月の光にタバコの煙が柔らかく溶けていく。

 

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彼女に言葉を。僕に言語を。

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あらすじ引用

僕が仲良くなった彼女は言語が通じない──。

 それは一瞬の出会い。

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切ない出会いと別れ:☆☆☆☆

忘れてしまっても覚えている:☆☆☆☆

ジャンルは文芸/純文学

文字は2000文字未満

 

 

刹那の出会いと別れ。奇麗な物語です*:゜☆ヽ(*’∀’*)/☆゜:。*

海辺に立つ彼女の影を入れて、砂浜には本文に書き残した文字を入れてみました。全体的に淡い色合いにして、ノートに書いた部分も再現してみました✨

2000文字でサクッと読めるおすすめの作品です。

 

 

本文引用

それは一瞬の出会い 

 

 

気まぐれに訪れた、誰も寄り付かなさそうな場所に来た主人公。
 そこで出会ったのは、死体――ではなく、美しい人魚。

 言葉が通じない彼女との意思疎通には苦労を要したが、彼女との時間を大事にするように、彼女に言葉を教えることに時間を費やした。
 人魚、りあが名前を発することができるようになってから、彼は文字を彼女に教える。

 人魚の動き一つ一つが、知ることに喜びを輝かせる姿が。
 主人公は愛しくてたまらなかったことでしょう。

 でも、そうやって毎日毎日彼女の元に行くことに。
 彼が誰も寄り付かなさそうな場所に嬉しそうに行く姿に。
 不審に思わないわけがない。

 甘く、楽しく、幸せな時間は唐突に終わりを告げる。

 大人の汚さがありありと出てくる描写に、思わず目を逸らしたくなりました。
 どうしても、汚い心を持つ大人というものはいなくならない。
 主人公は必死に彼女を守ろうとする。

 けれど、りあは笑う。
 自らが危険なのに、彼女は微笑むのだ。
 そして、口を開く――

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