WEB小説紹介№053 「はじまりを告げる音」「巣籠もる鳥」青桐美幸さん
はじまりを告げる音
作者 :青桐美幸
それは、濁った空の下に響いた
清涼な音で。
あらすじ引用
ある雨の日、傘をなくした男に救いの手が差し伸べられた。
ほんの短いひととき、誰かの親切と前向きな価値観に触れた出来事。
(……あれ?)
コンビニのドアの前で立ち止まった。
中に入る前に傘立てに入れたはずのビニール傘がなくなっていた。
先ほどは、自分の傘と骨の曲がりかかったビニール傘と二本立てかけられていたはずだが、用事を済ませて出てきた今は壊れかけたそれしか残されていなかった。
同じビニール傘の持ち主が間違えて持っていってしまったか、壊れかけの傘を捨てて代わりに持ち去っていったか、はたまた傘を持っていなかった人間がひどい降りになってきた雨を見て咄嗟に使おうと思ったか。
いずれにしろ、間違えて持っていってしまった場合を除けば全て窃盗に値する。
ただ、盗んだ物はといえば百均で購入した何の変哲もないビニール傘だ。柄に名前を書いているわけでもなく、壊れたらまた同じものを買い直せばいいと思える程度の代物にいちいち腹を立てるのも馬鹿らしい。
そうはいっても複雑な気分はするわけで、多少の喪失感と嫌悪感が体内を駆け巡った。
せめて確信的に持っていったわけではなければいいなと思った。
(それにしても……)
止む気配どころか徐々に強まってきている雨足を横目にため息をつく。
さすがにこの状況で出ていくのは遠慮したい。目的地まで大した距離ではないとはいえ、自分が濡れるのも荷物が濡れるのも避けたいところだ。
やはり新しいビニール傘を買うしかないか、と再び店の中に入ろうとした時だった。
「あの、よかったら私の傘に入りませんか?」
ジャンル/恋愛
タグ/短編 恋のはじまり コンビニ 傘 雨 カクヨムオンリー
総文字数/2,578文字
そこから始まる物語:☆☆☆☆
いつか自分に返ってくる幸せ:☆☆☆☆
続きはどこですか?:☆☆☆☆
こちらでも紹介してます(*’∀’人)
今回は色々と合成して、これから何かが始まる✨という雰囲気を出してみました。
(*’∀’人)
少し画像を調整しました*:゜☆ヽ(*’∀’*)/☆゜:。*
巣籠もる鳥
自由になりたい。
でも、自由でいるのは怖い。
ジャンル/現代ドラマ
タグ/短編 学園 屋上 放課後 カクヨムオンリー
総文字数/3,522文字
考えさせられるテーマ:☆☆☆☆
サクッと読めるよ:☆☆☆☆
o(≧∇≦o)(o≧∇≦)o短編ですわ