WEB小説紹介№038 「にゅうにゅうの逆襲」「使いみちのない絵」など 阿部梅吉さん
【短編】にゅうにゅうの逆襲
あれは四月の、二十歳の春休みの
真っ最中だったと記憶している。
あらすじ
病理医の天才と呼ばれた外科医が奇妙な生物を発見する。
その生物とは……。
にゅうにゅうとは一体……?
本文を一部掲載
※作者様に許可を頂いております(*’∀’人)
あれは四月の、二十歳の春休みの真っ最中だったと記憶している。晴れたり曇ったり雨が降ったりした日に、にゅうにゅうは突然やってきた。身長は、こぶし大ほどであろうか。ハダカデバネズミのように毛はなく、つるつるしていて二頭身。にゅ!とか、にゅう!とか鳴くからにゅうにゅう。今そう決めた。便宜的に。
「何だ、ネズミか? 」
僕はとっさにつぶやいた。しかし空気が振動しただけで、音は何処かに吸い込まれてしまった。一人暮らししていると、ついつい独り言が出てしまう。
にゅうにゅうは何もしなかった。僕の机の上にいたが、ちょこまかと動き回ったり、休んだりの繰り返しだった。僕はしばらく、意味もなくそれを見つめていた。ただ単に頭がうまく回らなかっただけかもしれない。とにかく僕はぼけーっとそれを眺めていた。
まず気づいたことは、にゅうにゅうの手足は異様に短いということである。 普通、生物は手や足を利用してなんらかの獲物を仕留めたり、崖を登ったりするが、にゅうにゅうにはそれがあまりできない。ちょこまかと僕の机の周りを移動し、そのあとはコップの中に入ろうとしてよじ登ろうとしたが断念。
コップの下の方にしがみついたとき、無理なのを悟って、コップから離れた。そのあとは僕の本棚を滑って行った。最近始まったばかりの『笑っていいとも』が流れているテレビを無視して、彼は一目散に本棚を駆け巡った。解剖学第六版の上から微生物学第七版、カラーでわかる解剖学図鑑、寄生虫学、おなじみギャノング生理学の最新版に分厚い生化学の教科書、内分泌、病理学、診断学、お次は内科外科麻酔。趣味で買ったけど結局あまり使ってない薬の事典、資料まみれの検査学、そして分厚いファイル、ノート、ファイル、ノート、ファイル、ノート、ファイル、ノート。にゅうにゅうは器用にジャンプし、その上を渡って行った。凸凹で不安定な本の床を、ものともせず渡った。そこには躊躇いというものがなかった。
今回はお医者さんがメインなので、手術をする感じの表紙画像に仕上げました。
本当は「にゅうにゅう」の雰囲気を出したかったのですが(º﹃º )
雰囲気的にこっちの方がよいかもと、断念したしたいです。
せっかくなので、ちょっと雰囲気を変えたモノを一つ新しく新調をしてみました。
ちょっとミステリアス風を強めにして見ました。
けして怪盗紳士でも、ルパン三世でも、怪盗百式でもないので(º﹃º )
「にゅうにゅうの逆襲」以外にも短編などありますので、
よければお立ち寄りくださいませ(*’∀’人)
-----------------------------------------------------------------------------------------------
【短編】使いみちのない絵
今の私にはまだ、
この絵の行方を決めかねているのだ。
こちらは宣伝用PV動画
ちなみにこちら表紙画像の絵画は写真を絵画風にしたものです♩.◦(pq*´꒳`*)♥♥*
合成しております。
またミュシャの絵を思わせるタッチに寄せる感じにしております。
雰囲気的に(/・ω・)/♪
サーーーーープライズ
— あさぎ かな@シナリオライター(本業) (@Chocolat02_1234) 2019年11月13日
二夜連続
宣伝は大事なので、お使いくださいませ(๑╹ω╹๑ )
ふみ茶さんにはイラスト使用許可頂いてます@kanotoyomi07 @abeumekichi pic.twitter.com/KHnZrrawuR
動画にしてまとめてみました!
♩.◦(pq*´꒳`*)♥♥*
---------------------------------------------------------------------------------------------
【短編】
なあ、
何もかも忘れてしまおうか、
地位も経歴も名も何も、何もかも
芸術を求めた俳優は
やがて何もかもを放棄する
あらすじ引用
5年前にインタビューで出会ったとある俳優は、薬物使用の疑いで起訴された男と親交を持っていた。本当の芸術を模索する男がした選択とは。