WEB小説紹介№034 「オリジンワールド」HIGEKIさん
オリジンワールド
※ホラーじゃないです。ダークファンタジーですよ('ω')ノ
なろう
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あらすじ引用
”自由自在に操れる夢„『明晰夢』に憧れる普通の高校生、八神遥人(ヤガミハルト)は目覚めると知らない監獄にいた。
異常な状況に困惑する遥人だが、数分もしないうちに遊びという名の拷問で四肢を失い瀕死になってしまう。
絶望し廃人となった遥人の前に”白い少女„が現れる。
彼女は遥人の中に眠っている”能力„を強制的に引き出すことで遥人を救うと、「『オリジンワールド』から見ている」という謎の言葉を残して姿を消した。
覚醒したハルトは復讐に成功するが強制的に引き出された代償として理性を失い、監獄にいる人間を皆殺しにしてしまう。
無事脱獄した遥人は自分の力への恐怖、裏切り、友の死を乗り越えながら、この世界の真実を知るために
原始の世界『オリジンワールド』のヒントが眠る帝国の宝物庫を目指していく。
―― これは”日常„を嫌い、”非日常„を求めた少年の物語。
本文の一部を掲載
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白い世界の中心に一人の少女が座っていた。無彩色の世界には彼女しか存在しない。
少女は白が好きだ。
彼女をその胸の高鳴りごと優しく包んでくれるから。
少女は白い世界で生まれ育った。親はいない。少なくとも彼女は知らない。この世界には
彼 女 し か い な い の だ か ら 。
一人ぼっちの彼女がなぜ胸を高鳴らせているのか。理由は簡単。大切な人を待っているからだ。
矛盾はない。
彼 は 外 か ら や っ て く る の だ か ら 。
―― 白い世界が黒に飲み込まれる。
「あっ! 来た」
少女は満面の笑みを浮かべ立ち上がる。
胸の高鳴りは最高値に達していた。
黒い世界の中心に一人の少年が現れる。
「やあ、こんばんは。待たせちゃったかな」
少年は少し申し訳なさそうに笑いながら手を振った。
「待ったよ。とっても」
「えっ、ごめんね。明日遠足でさ。楽しみで来るのが遅れちゃったんだ。本当はもっと早く来たかったんだけど……」
「大丈夫だよ。きみを待つ時間はとても楽しいから。いつも来てくれてありがとね」
少女は満面の笑顔で唯一の友達にお礼をいう。
「そういってくれると嬉しいけど、やっぱりきみは少し変わってるね」
少年は少し複雑そうな顔をする。
彼は知らないのだ。一人ぼっちの世界で生きている少女の心を。
少年には親も、友達も。帰るべき家もあるのだから。
「そうかな。やっぱりこんな私嫌い?」
「そんなわけないよ。嫌いだったらここに来ても、きみに話しかけないよ。きみには僕の持ってないものをたくさん持っているから大好きだよ。人を待つ時間を楽しく思えるところもその一つさ」
少年は少女の悲しい言葉を一蹴する。
見た目にそぐわない言動で。
「私もきみが大好きだよ。きみのためならなんでも出来るくらいに」
「大袈裟だな。ところで今日はなにして遊ぶ?」
「昨日話してくれた遊園地ってやつで遊ぼうかなって思うんだけど、どうかな?」
「遊園地創れるの? やっぱりきみは”魔法使い„だね」
少女は魔法使いだ。想像したものをつくることが出来る。
彼女が唯一胸を張って特技といえることだ。
「じゃあ、いくよ。えい」
少女が大きく開いた両手を前に突き出す。その先には……
「うわぁ……遊園地だ!」
少年は黒い世界に突如現れた遊園地に年相応にはしゃいでしまう。
闇の世界で光を放つ遊園地はより一層魅力的に見えた。
「どれから乗る?」
「僕はメリーゴーランドから乗りたいな」
「わかった。じゃあ、いこ?」
少女は手を差し伸べる。
「うん。行こう」
差し伸べられた手を少年は握る。
少女も強く握り返す。彼を離さないように。
二人は走り出す。”夢の国„へ……
今のきみはいつもの弱い羊さ。
それじゃ羊飼いにはなれない
基本的に雰囲気は暗め作成をしました╭( ・ㅂ・)و̑ グッ
画像の中に「八神遥人」だった少年をイメージした形に仕上げました。
赤い血は……思った以上にインパクトのある仕上がりになりました。
暴力的なシーンもありますので、読む際はご注意くださいませ
Twitter用に仕上げてみました✧٩(ˊωˋ*)و✧
なろう
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