WEB小説紹介№02「祈りの季節」「連れ人」「音降る世界に」「幻燈」 宮守 遥綺さん
祈りの季節
作者 宮守 遥綺
それはまさしく、命の舞だった
あらすじ
隣国で毎年春に行われる、豊穣を祈る宴。
そこに呼ばれたコウが見たのは、美しく、力強く舞う、冷たい目の踊り子であった。
美しい描写:☆☆☆☆
踊り子が美しいぃ:☆☆☆☆
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本文引用はこちら
ゴオ、という音を立てて、焔が大きく燃え上がる。
それはまだ冬の気配を残した夜空を染め、闇に小さな子どもを吐き出す。
周囲を囲む人々は、皆一様に赤い顔をして、陽気に歌なんぞ歌っている。
美味い料理に、美味い酒。
人々は皆、凍える季節の終わりを喜び、先の一年の平安と豊穣を願うこの宴に酔いしれた。
歌い、話し、笑い。
長く我慢を強いられた者たちが、やっと解放される季節だ。
焔の中で大きな薪が音を立て、一段と人々の熱気を煽った。
不意に、賑やかな人々の話し声や笑い声が止む。
音楽を奏でていた楽隊も演奏を止め、薪の弾ける音だけが鮮明に聞こえた。
「わぁ」と小さく、誰かが声を上げた。
続いて其処彼処から、ほぅ、と息を吐く音が聞こえる。
音もなく、するりと現れたその人影は、大きな焔の前、人々の環の中心にその身を置くと、ゆったりとその白く細い両手を合わせ、一礼した。
そして、す、と片手、片膝を地面に着くと頭を下げる。
焔が、頭を飾る細い鎖を赤く、光らせた。
シャン、と鈴が鳴る。
トントン、と太鼓が鳴る。
種々の弦楽器の音が、歌姫たちの声が、響く。
それに合わせて、人影が、動く。
連れ人
その山には、神様たちが棲んでいる
短編集
高校生の「僕」が帰り道で出会ったのは、美しい女性と、一匹の猫だった。
レビューより引用
透明かつ繊細な描写:☆☆☆☆
にゃんこーーー:☆☆☆☆
ハッとさせられるテーマ:☆☆☆☆
冒頭の本文を引用した画像になります。
個人的には、この作品が一番好きです( *´艸`)w
音降る世界に
大丈夫。大丈夫。
あらすじ引用
通常の人間にはない能力を持つ「異能力者」―――。
彼らはそれぞれ名も無き組織に所属している。
そんな組織のうちのひとつには、『五感が異常に発達した異能力者』が集められていた。
Web文芸部の「シェアワールド」企画にて執筆したものです。
他人と違うからこその痛み:☆☆☆☆
描写が好き:☆☆☆☆
幻燈
あらすじ引用
同じ吹奏楽部の後輩が、死んだ。
昨日まで元気だった後輩・星野の突然の死に戸惑う冴島は、彼女のことを思いながら帰り道を歩いていた。
雪の路で神社の灯籠に火が灯る。
その先にいたのは……。
「自分の音を、大切にしてください」
何気ない日常:☆☆☆☆
自分を大切に:☆☆☆☆
切ない:☆☆☆☆