WEB小説紹介№029「蝴蝶ノ夢」「ピギョ☆ハザード」 ピギョの人さん
蝴蝶ノ夢
ピギョの人
あらすじ/本文から引用しております。
いつ、誰が言い出したのかは定かでないが、人々の間で囁かれている噂が一つ。 曰く、この世のどこぞに人の一生を見通せる魔女がいるとか。 曰く、その魔女は大きな屋敷に住んでいるとか。 曰く、その屋敷には強く望んだ者しか辿り着けないとか。 曰く、その魔女は誰をも虜にする絶世の美女だとか……
※こちらの表紙画像新を調してみました( *´艸`)✨
※同じく引用してます。
どの世界にも存在し、どの世界にも属さない狭間の異境ーー朧邸。 そこに住む彼女は、今日も1人。時折外の世界を覗いては、客の訪れを待っていた。 「この世は所詮蝴蝶の夢。合うも不思議、合わぬも不思議。ただ何事もはかない夢の浮世でございんす」
本文引用
行燈 だけが灯る薄暗い部屋に、パラリと本をめくる音が響く。パラリ、パラリ……
【 昔者荘周夢為胡蝶。栩栩然胡蝶也。
自喩適志与。不知周也。俄然覚、則蘧蘧然周也。
不知、周之夢為胡蝶与、胡蝶之夢為周与。
周与胡蝶、則必有分矣。此之謂物化】
そこまで読んで、その女性は静かに本を閉じた。
そして、そっと目を瞑るとこの詩の内容を諳んじる。
「以前のこと、わたし
庄周 は夢の中で蝴蝶 となった。喜々として蝴蝶になりきっていた。
自分でも楽しくて心ゆくばかりにひらひらと舞っていた。
庄周であることは全く念頭になかった。はっと目が覚めると、これはしたり、庄周ではないか。
ところで、庄周である私が夢の中で蝴蝶となったのか、自分は実は蝴蝶であって、いま夢を見て庄周となっているのか、いずれが本当か私にはわからない。
庄周と蝴蝶とには確かに、形の上では区別があるはずだ。
しかし主体としての自分には変わりは無く、これが物の変化というものである」
淀みなく語られる言葉は美しく、その声音もまた朗々としたものだった。
一つの物語を語り終えて満足したのか、その女性は本を傍らに置くと手にしている
煙管 を大きく吸い込み、くはりと吐き出す。吐き出された煙は瞬く間に広がり、見えなくなった。
そんな様子を見届けた彼女は、ふっと虚無的な微笑みを浮かべる。
「この世は所詮蝴蝶の夢でありんす……」
艶のある澄んだ声が広い室内に響き渡った。
彼女が先程まで読んでいたのは、人類の文明が相当進んだ世界の本だ。 中国と呼ばれる国にいた庄子が残した説話集で、中でも『庄周梦蝶』というこの話が一番のお気に入りだった。
「人の世は儚く、容易く移ろう。なれど、幾ら時が経とうとも変わらぬわっちのこの
生 は、果たして夢か現か……」
彼女はまた大きく煙管を吸う。
「気晴らしに外の世界でも見ようかのう」
ちょうど読書にも飽いたところだ。
そう決めた彼女は長椅子から立ち上がり、颯爽と今いる部屋を後にした。
目次
第一頁
001 蝴蝶ノ見ル夢ハ
第二夜
002 断章・其の壱
003 うんめい
004 断章・其の弐
第三頁
005 其ノ傷ガ癒エル迄
006 断片・黒の書
第四夜
007 たんけん! 朧邸
008 人物絵巻・少年
009 断章・其の参
010 断片・日誌
011 うたかたの君
012 断章・其の肆
013 人物絵巻・泡沫
第五夜
014 幽世のことわり
015 わかれ道
第六羽
016 断章・其の伍
017 紅いろ
018 朱いろ
019 黒いろ
どの世界にも存在し、どの世界にも属さない狭間の異境──
朧邸 そんな朧邸へ辿り着いた瀕死の少年がヒトリ。 記憶をなくした少年の選択は……
独特な世界のお話です( *´艸`)
動画を更新しました( *´艸`)w
ピギョ☆ハザード
↑差分です(੭ु ›ω‹ )੭ु⁾⁾♡
①それでは簡単な紹介をお願いします( *´艸`)✨
コウモリ=もどき(通称ピギョ)という動物を世間に広めたい人、略してピギョの人です。よろしくお願いします!
🍅(トマト)が好きなんですよね。しってます(*'▽')
②自分の得意なジャンル、またはシチュエーションはありますでしょうか??
まだ自分の得意が何か探っている最中ですが、明るい話の方が筆が速いです。
模索中なのですね(*'▽')!
明るい話は精神的にもいいですものね( *´艸`)✨
③自分の代表作はありますか?
『蝴蝶ノ夢』
第七羽〜第九羽が一番の盛り上がりで、力を入れた部分です。
もっと前ですと第五夜のうたかたの君がお気に入りです。
第五夜というと(*'▽')!
010 断片・日誌
011 うたかたの君
012 断章・其の肆
こちらですね(*’∀’人)
④作品のテーマや書くことに関してこだわっていることなどありますか?
和風をテーマにしているので、主要人物達はなるべくカタカナ語を使わない縛りをしています。(効果音や擬音は除く)
それから雰囲気を大事にできる言葉選びを心掛けております。
(*’∀’人)そうですよね!
テーマや時代などによっても縛りなどありますからね。
雰囲気に合った書き方は大事ですもの。
インタビューありがとうございます(੭ु ›ω‹ )੭ु⁾⁾♡