WEB小説紹介 №019 「小説家と猫 ~『人形』~」 麻酔さん
小説家と猫 ~『人形』~
作者:麻酔
なろうにて
https://ncode.syosetu.com/n4161fc/
※ファンアートを新調しました✧٩(ˊωˋ*)و✧
あらすじ
原稿用紙と万年筆、それから──小説家。
それらのある部屋に入り浸っている猫──『私』はそれらが揃っている部屋で過ごすのがお気に入り。
しかしある日、猫が聞き拾ってきた話に小説家が興味を持ってしまって──
小説家に猫が振り回されるお話。
全11話
本編の内容を一部引用
零
原稿用紙と万年筆。
それらが置かれた文机に──添えるように置かれた座布団が一枚。
六畳を一間とするこの部屋に、それ以外の物品はない。
部屋の四方にしたって、明かり取りであろう障子窓のある壁が二面、出入り口の襖が一面、何も無い真っ新な白い壁が一面、である。
簡素。
言ってしまえばその一言で表現できる部屋。
と。
――ぎしり。
私の耳が、音を捉えた。
襖の向こうにある階段。
それが軋む音だ。
ぎし――ぎっ――ぎし――
階段の軋む音が徐々に近づいて来る。
ほぼ毎日と、聞き覚えたその足取り。
この簡素な部屋の、主が上ってくる。
「――おはよう」
襖が滑らかに開けられてそこに姿を見せたのは、察していた通り、この部屋の主である青年だった。この国――日本では珍しい亜麻色の髪を持ち、瞳の色もまた、日本人のそれではなく枯れ葉色をしている。名前は何と云ったか忘れたが、青年は物を書くことを得意としていて、皆はこの青年のことをよく『先生』とか『小説家』などと呼んでいる。
「お前は猫のくせに早起きなんだね」
そんな小言を口から落としながら、青年――小説家は私の横を通り過ぎ、文机に向かった。
向かって――膝を折り、座布団の上にて正座する。
そうして机上にある原稿用紙を一撫でしてから万年筆を手に取った。
私は青年の傍らまで移動し、その行動の逐一を眺めた。
原稿用紙、万年筆、そして――小説家。
ここには私が好きな物が揃っている。
ふと。
小説家が、ちらりと私に視線を寄越す。そうして、じっ、と私を見る。
その視線に、私は眉を顰めた。
サクッと読めるので(*´ω`)
是非ご堪能下さいませ~♪
なろうにて
https://ncode.syosetu.com/n4161fc/
オマケてちょっとおしゃれな画像も新調してみました(*´ω`)
にゃんこ可愛いですね~♪
こちらは作品のPV動画です。気になった方はぜひお読みくださいませ✨
小説家と猫 ~『人形』~
なろうにて
https://ncode.syosetu.com/n4161fc/
猫好きにはたまらない度:☆☆☆☆
不思議なミステリー:☆☆☆☆
猫とお話が出来る設定はもちろん不思議な雰囲気を持つ物語です✧٩(ˊωˋ*)و✧