WEB小説美術館・まほろば

WEB小説の紹介用。全てファンアートを贈った作品のみの展示になります。

WEB小説紹介№041 「夏は輝く」 高乃優雨さん

 

         夏は輝く

なろうにて掲載

https://ncode.syosetu.com/n2208fo/

今、王道青春野球小説プレイボール!

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あらすじ引用

U-12世界少年野球大会の優勝投手、綾瀬凛太朗。中学から凛太朗は一つ上の兄である天才打者、圭太と同じ神奈川の強豪リトルシニアに所属する。しかしある事件をきっかけに全てが狂ってしまった。そして野球から離れることを決意する。
それから高校へ進学するも、人と深く関わることを避けていた凛太朗は当たり障りのない日々を過ごしていた。しかし様々な人々と出会い、惹かれ、凛太朗は少しずつ成長していく。
再び凛太朗は輝くことができるのか!?
今、王道青春野球小説プレーボール!!

 

(/・ω・)/野球のお話ですわ。お話的に重いところもありますが、

表紙は明るい感じにしてみました✧٩(ˊωˋ*)و✧

 

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本文引用

✧٩(ˊωˋ*)و✧本人に許可を頂いておりまする。

 2009年第二回ワールド・ベースボール・クラシック

 通称WBCが行われた。WBCとは16カ国・地域が参加する野球世界一を決める大会である。

  日本はイチローや城島などの現役メジャーリーガーを擁し見事大会二連覇を達成し、日本中は歓喜に包まれた。特にイチローが韓国戦の決勝で放った勝ち越し打は未だに日本人の記憶に焼き付いているに違いない。

  その数年後に世界野球ソフトボール連盟、通称WBSCと呼ばれる組織が設立され、世代別の野球世界大会が開催されることになった。

  そして日本はU-12、U-15、U-18など世代別代表としてWBSC主催の世界大会に積極的に参加するようになり2013年の大会から、U-18代表がワールド・ベースボール・クラシックプロ野球選手と同じ「侍ジャパン」仕様のユニフォームを着用するようになり話題を集めた。

 日本代表になり、世界の強豪チームと戦い世界一になりたいと夢見る少年達が増えたのだった。

 

  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

「野球の聖地アメリカで行われているU-12ワールドカップ決勝もいよいよ最終回です! 日本一点リードで六回裏ツーアウトランナー無し! ここで迎えるのはアメリカの四番A.ジョンソン君です! 日本が許した安打はわずか二本! その二本全てがジョンソン君というわけなんですが解説の堂本さんはこのバッターをどう思いますか!?」

 

  実況は興奮を抑えられずに上ずった声で解説に問いかける。

 

「そうですねぇー。素晴らしい打者だとは思いますが、どれも甘いコースでしたからねぇ。しかし日本のエース綾瀬君も六回まで完璧な投球ですからね、ここは力まずに三振を狙っていってほしいですねぇ」

 

  興奮した実況とは違い解説は冷静に答える。

 

「そうですね! ここは日本のエース綾瀬君に期待しましょう。しかも綾瀬凛太朗あやせりんたろう君には既に将来を有望視されている一つ上のお兄さん圭太けいた君がいます! 圭太君はーーーー」

 

 実況者は長々と兄の圭太について語る。投げているのは凛太朗だというのに。

 そして、実況席の熱気は最高潮に達し、独特な緊張感が漂う。

 

 

 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

  兄の背中だけをずっと追いかけてきた。しかし、どれだけ努力をしても兄はずっと先へいってしまう。そんな兄から三振を取るのが凛太朗の小さな夢だった。

  凛太朗の球速は六年生ながら、120キロ前半は計測している。しかしどれだけ早い球を投げても圭太は軽々と打ち返すのだ。それでも周りの選手たちは凛太朗の球にかすりすらしないのだから圭太のすごさが伺える。

  いつからだろうか、野球をする理由は兄を打ち取るということに変わっていき、他の打者や試合の成績などどうでもよくなっていた。

  今日この日までは。

 

「その目つき兄貴にそっくりだぜ」

 

  凛太朗は汗を拭い、打席に立つアメリカの四番打者を睨みつける。

  兄と同じ左打者。そして兄にも劣らぬ実力の持ち主である男を意識しないはずがない。

 おかげで三振を取ってやろうと肩に力が入り甘くなってしまったが、この打席はそうはいかない。一度深呼吸をして大きく振りかぶる。

 一球目はストライクギリギリの外角低めが決まり、ストライクを取ったが相手の打者はピクリとも動かなかった。

 

 

こちらはTwitter用に仕上げたものです♩.◦(pq*´꒳`*)♥♥*

なろうに掲載中

https://ncode.syosetu.com/n2208fo/

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目次はこちら(/・ω・)/

プロローグ
「輝く場所」
第一章 烏合の集
「大きな名札」
「勝負の先にあるもの」
「交わした約束 1/2」
「交わした約束 2/2」
「歯車は狂いだす」
「邪魔者」
「お前も遅刻だぞ」
「コーヒー牛乳」
「野球は大嫌いなんだよ」
「なにが悪いんだ?」
「あんま期待すんな」
「甲子園⋯⋯?」
「勝部 涼」
「どこが!!」
「目指せ甲子園ですよね?」
「条件」
「汚いは余計だろ」
「茶番だ」
「簡単に言うなよな」
「小さき者」
「お前の言う通りだよ」
「野球やらないか?」
「似てるんだよ」
「あんなやつ⋯⋯」
「諦めの悪い男」
井の中の蛙大海を知らず」
「希望なんだよ!」
「珍客」
「ほんと馬鹿!」
「始まりの日」
「夏空」